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令和6年4月から本格運用が始まる予定の柔整・あはき療養費のオンライン資格確認(オン資)のポータルサイトが11月下旬に開設されました。
今回はオンライン資格確認の概要からできる事までを深堀して解説します。
オンライン資格確認とは、専用のポータルサイトから様々な手続きなどができるサービスです。
できるようになることは具体的にどのような事なのでしょうか。項目別にご紹介します。
オンライン資格確認は、その名称の通りマイナンバーカードのICチップまたは健康保険証の記号番号等により、オンラインで資格情報の確認ができるようになります。
整骨院・接骨院をはじめとする医療機関・薬局の窓口 で、資格確認を確実に行うことは、保険制度の基本とも言えます。
患者さんの施術をして保険請求をした後、保険者から返戻になって初めて資格が喪失していたという経験が一度はあったと思います。今までは保険証が変わったり、資格を喪失していても患者さんから申し出がない限りあらかじめ確認する事が困難でした。
患者さんの診療情報、薬剤情報、特定健診などの情報をオンラインで確認できるようになります。
このシステムを利用することで、柔整や鍼灸あん摩マッサージの請求をしているとよくある医科併給による返戻をある程度防ぐことができるようになる事が予想できます。
オンライン資格確認を導入する為にかかった費用は補助金申請の対象です。補助金申請について相談できる専門家をお探しの方はお気軽にお問い合わせください。
補助の対象になるのは、カードリーダーやモバイル端末(スマホ・タブレットなど)ですが、補助金の申請から申請状況まで簡単に確認することができます。
今回のオンライン資格確認に限ったことではありませんが、システムは開発した時にできる事に限界があったり、運用してみた結果課題が生まれ、未来に向けて開発に取り組むものです。
現在は世の中で当たり前に電子化が進んでいる傾向がありますが、振りかえると10年前はアナログ中心の生活だった事を考えれば、当たり前をつくるためには相当な試行錯誤が必要です。
社会保障審議会医療保険部会が、現時点までの資格確認の問題点を公表しています。
正しい事務処理手順が踏まれていない等、レセコンの仕様がオンライン資格確認に対応していないというリスクも今後の懸念点として予測されますが、オンライン資格システムの簡素化は今後も続く見通しの為、情報は知識として持っておきましょう。
資格確認の課題と件数 | |
課題 | 件数 |
一部負担金割合が誤って表示される等 | 5695 |
システムで防止する仕組みがなかった | 4017 |
事務処理手順に関わらずシステムの仕様の問題により発生する | 1678 |
(参照元:厚生労働省 社会保険審査会)
レセコンと連動はしていない
現時点ではあくまでポータルサイトへの登録ができるようになった事の周知です。
これから段階を踏んで徐々にレセコンと連動していく予定のため、引き続き今後の情報に注意しましょう。
実際に導入をする事になる医療機関や薬局に向けて、厚生労働省が導入前の案内をわかりやすく動画で解説しています。
(参照元:厚生労働省【医療機関・薬局の皆さまへ】オンライン資格確認導入後にご対応いただきたいこと (youtube.com)
(作成:全国統合医療協会 2024年4月追記)
オンライン資格確認の導入をすると、柔整、鍼灸、按摩マッサージとしては、医科併給や、資格喪失などの返戻がある程度減らせる可能性がある事をご紹介しました。
しかし現段階ではレセコンと連動していない為、あくまでポータルサイトの登録手順や、できる事をご紹介しました。
補助金を出すという事は、導入を後押ししますという事です。少ない費用負担で便利なシステムを導入できるため、オンライン化の流れは今後もすすんでいくでしょう。
全国統合医療協会では、補助金や資金繰りに係る融資についてあなたに合った方法を無料でサポートします。初めての開業や分院展開について少しでも気になる事や不安な事がありましたらお気軽にご相談ください。