整骨院(柔道整復師)と病院(医師)の連携|メリット・主なケースも

整骨院では、外傷や身体の不調に対して施術を行う一方で、症状の内容や重症度によっては医療機関での診断や治療が必要となるケースもあります。
患者様がより安全に適切な医療・施術を受けられるようにするためには、整骨院(柔道整復師)と病院(医師)の連携が重要です。整骨院と病院の連携体制が整っていることで、症状の見極めや治療方針の判断がスムーズになり、患者様にとっても安心感や信頼性の向上につながります。
そして、整骨院と病院の円滑な連携を進めるためには、それぞれが自身の役割を正しく理解することが欠かせません。
そこで今回は、整骨院と病院が連携する意味やメリットを整理したうえで、連携が求められる具体的なケース、医師との連携を進めるために整骨院が取り組むべきポイントについても詳しく解説します。
目次
1. 整骨院(柔道整復師)と病院(医師)の連携とは?
整骨院と病院の連携とは、 整骨院で施術を行う柔道整復師と、整形外科医をはじめとした医師が、それぞれの専門性を活かしながら治療に向けて情報共有や役割分担を行うこと を指します。
従来まで、両者の関係は「患者様を紹介し合う」といった一方向的な連携にとどまるケースが基本でした。しかし近年では、診断結果や治療方針、施術内容などを相互に共有し、継続的に連携する体制の構築が求められています。
こうした取り組みは「医接連携」や「医柔連携」とも呼ばれ、チームケアや多職種連携の一環として位置づけられることもあります。
整骨院と医療機関が適切に連携することで、症状の見極めや治療の方向性が明確になり、患者様の安全性や治療の質の向上にもつながります。整骨院と医療機関が相互に連携する体制の重要性は、今後もますます高まっていくと言えるでしょう。
1-1. 柔道整復師と医師の法制度上の立ち位置と役割の違い
整骨院と病院が連携するうえでは、柔道整復師と医師の法制度上の立ち位置や役割の違いを正しく理解しておくことが重要です。
医師は医師法に基づく国家資格であり、診断、投薬、手術といった医療行為を行うことが認められています。画像診断や各種医学的検査を通じて病名を確定し、治療方針を決定する立場にあります。
一方、柔道整復師は柔道整復師法に基づく国家資格で、骨折・脱臼・打撲・捻挫・挫傷といった外傷に対する施術を行う専門職です。医師の診断結果や指示を踏まえながら、手技を中心とした施術によって回復を支援する役割を担います。
法制度上、柔道整復師には診断行為や投薬行為は認められていません。そのため、症状によっては医師の診断が必要となり、医療機関との連携が不可欠となります。
このように、医師と柔道整復師は業務範囲や役割が明確に分かれています。 それぞれの専門性を尊重したうえで連携することが、適切な医接連携・医柔連携の前提 と言えるでしょう。
2. 整骨院(柔道整復師)と病院(医師)が連携するメリット
整骨院と病院が連携することには、患者様にとっての治療面のメリットだけでなく、整骨院の運営や地域医療における役割という観点でも多くの利点があります。
ここでは、整骨院(柔道整復師)と病院(医師)が連携することで得られる主なメリットを4つ紹介します。
2-1. 患者様がより適切な医療・施術を受けられる
医師による医学的診断と、柔道整復師による施術を組み合わせることで、患者様の症状に応じた適切かつスムーズな対応が可能になります。 画像検査や診断が必要なケースでも速やかに医療機関へつなぐことができるため、見落としや対応の遅れを防げる でしょう。
また、医師の診断結果や治療方針を踏まえたうえで施術を行えるため、自己判断による施術リスクを抑えやすくなります。結果として、患者様にとってより安全性の高い治療選択が可能となり、安心して施術を受けられる環境を整えることができます。
2-2. 症状や回復段階に応じた切れ目のないケアが可能になる
整骨院単独では判断や対応が難しい症状であっても、医師と連携することで対応の幅が広がります。 外傷か疾患か判断が難しいケースでも、無理に施術へ誘導することなく、必要に応じて医療機関へ案内できる点は大きなメリットです。
また、症状が重い段階では医療機関での治療を優先し、回復期や維持期には整骨院での施術を行うといった役割分担も可能になります。
治療から回復、その後のケアまでを一貫してサポートできる体制を構築することで、患者様の「次はどこに行けば良いか分からない」といった不安を軽減することにもつながります。
2-3. ほかの整骨院との差別化につながる
近年の整骨院の数が増加しており、特に都市部では競争が激化しています。そのなかで、 医師との連携体制を整えていること自体が、他院にはない強みとして訴求できます。
単なる施術提供の場ではなく、医療と連携したサポート拠点として位置づけられることで、患者様からの紹介や再来院につながりやすくなります。
地域医療の一端を担う存在として評価されることは、整骨院そのものの価値向上にも寄与します。
2-4. 患者様の安心感・信頼性の向上につながる
医師と連携している整骨院であることは、患者様に大きな安心感を与えます。症状に応じて医療機関を紹介してもらえる体制があることで、「必要なときにきちんと病院につないでくれる整骨院」という信頼につながります。
結果として、長期的に身体を任せられる存在として認識されやすくなり、整骨院のブランド力や信頼性の向上にも寄与します。 こうした信頼の積み重ねが、集客やリピート率にも良い影響を与える と言えるでしょう。
3. 整骨院(柔道整復師)と病院(医師)が連携する主なケース
整骨院と病院が連携するのは、整骨院単独では対応が難しい、または医師の判断・同意・検査・治療が必要となるケースが中心です。
柔道整復師と医師は法制度上の役割が異なるため、症状の内容によっては、早期に医療機関と連携することが患者様の安全確保や適切な回復につながります。
そこで次に、整骨院と病院の連携が求められる代表的なケースを紹介します。
3-1. 骨折・脱臼の応急処置後の対応が必要なケース
柔道整復師は、骨折や脱臼について応急処置までは医師の同意なしで行うことが認められていますが、その後の施術や後療を行うには医師の同意が必要です。
そのため、 応急処置後は速やかに医療機関へ紹介し、医師による診断や確認を受けたうえで連携しながら回復を目指す流れが重要 となります。
早期に医師と連携することで、適切な固定や治療につながり、回復の可能性を高めることができます。
3-2. 精密検査や投薬・手術の可能性が考えられるケース
捻挫や打撲、挫傷といった外傷であっても、 症状の程度や経過によっては整骨院単独での判断が難しい場合があります。
MRIなどの精密検査が必要と考えられる症状や、手術の適用が疑われるケース、薬物治療が必要となる可能性のある運動器疾患などでは、無理に施術を継続すべきではありません。
こうしたケースにおいては、速やかに医療機関へ紹介し、医師と連携することが重要です。
3-3. 内科的疾患など整骨院の対応範囲外が疑われるケース
痛みの原因は、必ずしも外傷や筋骨格系に限られるとは限りません。内臓疾患などが原因となり、肩や背中、腰などに痛みが現れる「関連痛」の可能性もあります。
患者様の訴えや状態から、整骨院での施術が適切でないと疑われる場合には、 早期に医療機関へつなぐことが患者様の安全確保につながります。
4. 医師との連携を進めたい整骨院(柔道整復師)は何をすべき?
医師との連携を進めるうえで最も重要なのは、近隣の医療機関へあいさつを行い、顔の見える関係を築くことです。事前にアポイントメントを取ったうえで訪問し、自院の方針や対応範囲を丁寧に伝えることで、信頼を得やすくなります。
また、医療機関とのネットワークを有する団体や仕組みを活用すれば、連携先の紹介や情報共有の機会が広がり、患者様が安心して来院できる協力体制を構築しやすくなる でしょう。
まとめ
整骨院(柔道整復師)と病院(医師)の連携は、患者様により適切で安全な医療・施術を提供するうえで重要な取り組みです。医師による診断と柔道整復師の施術を役割分担しながら行うことで、切れ目のないケアが可能となり、整骨院としての信頼性や差別化にもつながるでしょう。
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