【接骨院の開業】個人開業と法人開業の違いとは?費用の違いや設立の目安、メリットとデメリットについても解説

2023.10.18
【接骨院の開業】個人開業と法人開業の違いとは?費用の違いや設立の目安、メリットとデメリットについても解説

接骨院の開業は個人事業主か法人設立で開業できる

接骨院を開業する時や、個人事業主で開業していたものの、法人設立を考えているがどうしたらよいかというお問い合わせを頂く事が少なくありません。

今回は、個人事業主と法人設立の違いを早見表を元にポイントや設立の目安を中心に解説します。

個人開業と法人開業の比較早見表

(作成:一般社団法人全国統合医療協会)

法人設立の基準と目安

年収が600万円を超えたら

個人の所得税に関しては、累進課税方式で計算します。

所得税とは、所得金額に対して税率が設定されています。年収とは異なります。他にも個人の所得に係る税金等は、所得税のほかに住民税(概ね所得の10%)、社会保険料などがあります。

一般的に累進課税方式では、年収600万を超えてくると税負担が多くなると言われています。

家族構成などにより年収から控除される額が異なりますので、詳細は税理士などにご相談ください。

簡易的な年収と手取りの計算フォームや、大まかな年収早見表もございますので、是非ご活用ください。

税理士をお探しの方はお気軽にご相談ください。

(出典:国税庁 NO.2260 所得税の税率)

出典ページでは、具体的な計算例も記載されています。比較的簡単に解説しているので参考にしてください。

売上が1,000万円を超えたら

一般的に売上が1000万を超えたら課税事業者になるため、法人化する事により売上げを生み出すために使った費用を正しく計上することが可能です。

2通り目安をご紹介させていただきましたが、ここでは健康保険の売上は除外して考えています。課税売り上げの対象外の為です。

▼接骨院向けの税金に係る豆知識はこちらをご覧ください。▼

【整骨院と治療家の経営と資金】インボイス制度について解説

他にも従業員が数名以上になったら等など、判断基準は人それぞれですが、目安として参考にしていただければと思います。

今回は簡単に法人化について紹介しています。実際はより複雑で専門的な知識が必要になります。

法人化は個人ではできませんので、税理士や行政書士に必ず相談しましょう。

比較ポイントについて

上記の事を踏まえ、代表的な比較ポイントについてお伝えします。それは、費用と手間・売上と利益の割合・雇用人数などです。

いくら早見表を見ても、ポイントを押さえなければどちらが良いか決めにくいものです。

この記事以外にも、普段から必要な情報や接骨院向けの情報を学び続ける事によって視野が広がっていきます。

私たちは接骨院の開業を検討している方向けに情報を届けています。

公式lineのリッチメニューなどで簡単に情報確認ができるページを目指している為、お気軽にご登録ください。

メリットとデメリットについてまとめ

物事にはメリットとデメリットを比較し、総合的な視野でご自身にはどのような方針が望ましいか判断する必要があります。

個人と法人とでは一体何が違うのかまとめてみました。

個人開業のメリット

比較的簡単に開業できる

届け出をすれば法人より比較的観点に個人事業主として開業できます。

法人は行政書士などに相談しないと難しい場合も多くありますが、個人事業主は個人で届け出を済ませる範囲で可能です。

法人より費用が抑えられる

法人は最低でも年間の法人税7万円と税理士への報酬がかかります。

個人事業主は比較的初めての開業で選択する場合が多い印象です。

個人開業のデメリット

社会的信用度は法人に比べ劣る

住宅ローンや賃貸物件を借りる際の審査などで比較的厳しく審査されます。

経費にできる幅が少ない

比較的経費の割合が高い賃料なども、個人の場合は経費にできる金額が少額です。

法人開業のメリット

社会的信用が高い

個人事業主と比較すると社会的な信用は高いとされています。

経営者個人が住宅ローンを活用したい場合などは、法人であっても代表者法人の資金繰りや経営状況も大切なため

何となく法人は節税になるなど安易に設立するのは避けた方が良いでしょう。

経費にできる範囲が広い

中小企業の場合、税務上接待交際費年間800万円まで全額経費計上ができます。

個人の所得にする金額を経営状況から判断できる

役員報酬や賞与、退職金も経費計上できます。

所得を分散することができる

家族が事務作業などを手伝っている場合個人への給料を分散して支給することができます。

法人開業のデメリット

開業時に個人事業主よりも時間と費用がかかる

個人に比べ、設立が複雑であったり、手続きに時間がかかります。

維持費がかかる

税理士への顧問料や法人を運営していることによる法人税70,000円は少なくとも支払いする必要があります。

まとめ

開業したい接骨院の経営状況や規模によって、個人事業主で開業か法人設立をして開業した方が良いか判断するのが良い事がわかりました。

判断基準は経営者個人の持つ財産状況や相続人により異なり、一概に個人事業主から始めて法人設立するのが良いと言い切る事はできません。

しかし、一般的には法人を持つことにより、様々な選択肢が広がる可能性が高いと言えるため、法人と個人の両面から検討し、ご自身にはどのような開業の仕方が良いか判断すると良いでしょう。

接骨院の開業に関しては、一般的に個人事業主からスタートし、経営が安定したところで法人化するケーズが殆どです。

初めての開業や法人化を検討している場合は、10年以上開業支援を行っている全国統合医療協会までお気軽にご相談ください。

お問い合わせはこちら

お問い合わせ

資料請求はこちら

資料ダウンロード

この記事の監修者

user

中村 崇男

昭和44年東京生まれ。昭和63年都内整骨院を勤務し、東京柔道整復専門学校を卒業後、平成23年一般社団法人全国統合医療協会を設立。鍼灸師・柔道整復師の社会的地位と健康医療福祉の更なる向上を目標に幅広い分野で活動中。
一般社団法人全国統合医療協会理事長
公益財団法人明徳会清水ヶ丘病院理事長