【整骨院におけるマイナンバーカード】現時点で発表されている運用までの流れ

2023.07.19
【整骨院におけるマイナンバーカード】現時点で発表されている運用までの流れ

整骨院における現時点での現況

令和6年4月から運用開始予定の柔道整復師・鍼灸師・按摩マッサージ師による施術所での、マイナンバーカード保険証利用について、本格的に着手し始めたことや

紙製の健康保険証が原則廃止され、マイナ保険証に一本化されることが発表された事をお知らせしました。

令和5年現在、カードリーダーが導入されていない医療機関や柔道整復(接骨院・整骨院)・鍼灸マッサージの施術所等では、引き続き従来の健康保険証の提示が必要です。

運用開始までのシステム開発スケジュール及び予算額が発表されました。

具体的にいつまでにどのように運用を開始したいか、4月3日付で発表しました。

(出典:鍼灸柔整新聞) ※一般公開はしていません。

医療機関における現状

現在保険医療機関・保険薬局では、令和5年4月からカードリーダー等の設備の設置が原則として義務付けられることになっています。

厚生労働省も利用者側に向けて積極的に周知しているようです。

掲載されている資料からも、積極的にマイナンバーカードの導入についてすすめている事がわかります。

(出典:厚生労働省 マイナンバーカードの健康保険証利用について)

マイナ保険証のシステム運営は、社会保険診療報酬支払基金がすすめています!

社会保険診療支払基金が整骨院におけるマイナ保険証のシステム運営を担っています。「社会保険診療報酬支払基金」とはどのようなところなのでしょうか?

社会保険診療支払基金とは審査・支払を一元的に行う機関

保険医療機関(薬局)からの診療に係る医療費の請求が正しいか審査し、健康保険組合(保険者)などへ請求をしたり

健康保険組合から支払われた医療費を保険医療機関へ支払いをしている機関です。

支払基金では、病院等から請求されたレセプトが適正であるかどうかを審査したうえで、健康保険組合に診療報酬請求を行います。

支払基金はどのような目的で設立されたか

支払基金の創設以前は、保険医指導委員会が保険医の指導と診療報酬請求書の審査を行っていました。

支払事務は、政府管掌分は社会保険協会、組合管掌分は健康保険組合連合会支部が行っていましたが、

①保険医指導委員会や社会保険協会の法的責任が明確でないこと

②支払遅延が深刻化したこと

などから、創設が必要となり、昭和23年の第2回国会に「社会保険診療報酬支払基金法案」が提出され同年7月に成立。昭和23年9月1日から業務を開始しました。

施術所におけるマイナ保険証は簡素な仕組みを予定している

柔道整復師、鍼灸、按摩マッサージにおいては、既に運用開始している医療機関や薬局とは異なり、患者の必要な資格情報のみを取得できる、比較的簡素な仕組みを予定していることが分かった。実際に運用開始までには時間がかかる見通しです。尚、計上されている予算は11億9千万円です。

まとめ

整骨院のマイナ保険証の運用開始は、令和6年4月を予定しています。

現在本格的に開発に着手していることが発表されました。医療機関に比べ複雑でない仕組みで運用開始予定ではありますが、引き続き進捗については随時周知させていただきます。

全国統合医療協会は、業界情報や整骨院の運営について相談場所を設けています。

これから開業を考えたい方や、現在所属している団体からの移行を検討している方は、是非お気軽にご連絡ください。

 

この記事の監修者

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中村 崇男

昭和44年東京生まれ。昭和63年都内整骨院を勤務し、東京柔道整復専門学校を卒業後、平成23年一般社団法人全国統合医療協会を設立。鍼灸師・柔道整復師の社会的地位と健康医療福祉の更なる向上を目標に幅広い分野で活動中。
一般社団法人全国統合医療協会理事長
公益財団法人明徳会清水ヶ丘病院理事長