【整骨院・鍼灸院向け】介護事業者増加の理由と背景|導入のメリットについても解説

2024.05.22
【整骨院・鍼灸院向け】介護事業者増加の理由と背景|導入のメリットについても解説

日本において後期高齢化社会が進む中、鍼灸院と介護を導入することは、患者のケアとサービスの向上に大きな影響を与える可能性があります。従来の鍼灸治療に加えて、高齢者や身体障害者の方々に対する継続的なサポートを提供することができるからです。この記事では、鍼灸院に介護を導入するメリットや具体的な方法について考察していきます。

整骨院と 介護連動型ステーションの現状

接骨院(整骨院)・鍼灸院業界と介護事業業界がどのようになっているのか、現状をみてみましょう。

現在、接骨院(整骨院)・鍼灸院は全国に約数万件あるといわれています。コンビニや歯科医院と同様に院の数では既に飽和状態にあるため、人口減少の傾向が次第に強まるなか、今後は業界の現状をよく把握した上で、数字に強い攻めの経営に転じられる院だけが残っていくものと思われます。

接骨院(整骨院)・鍼灸院は、人の手によるサービス業ですので、治療や技術の上手、下手だけではなく、地域から支持され、患者様から選ばれたところが繁盛しています。自分たちがやりたいことをやって繁盛する時代は終わりました。院内改革をして、患者様を積極的に取り込むことが求められる時代になってきているといえます。一方介護事業業界は、人口減少時代に入っても後期高齢化で老齢人口は年々増えていくので、市場は拡大しています。2000年に介護保険制度がスタートし、介護事業の有料化が始まりました。

介護事業の事業規模

2010年段階で約20兆円の市場規模を持つといわれています。これは1億円の売り上げ規模の会社なら20万社、10億円では2万社が成立可能となる規模です。

この市場を「導入期→成長期→安定期→衰退期」という流れのなかでみていくと、現在は団塊の世代が老齢期に入りつつあり、これからは成長期に向かうと見られています。さらにこの人たちが70歳に達する時期になると、介護事業を利用する比率はぐんと大きくなります。

しかし、この介護事業業界にもさまざまな業界からの参入が増え、接骨院(整骨院)・鍼灸院業界同様、サービスの質や経営内容によって淘汰されていくものと見られています。とはいえ、接骨院(整骨院)・鍼灸院というポジションを活かすことにより、他の業種から参入するより成功するチャンスは大きいといえます。

接骨院(整骨院)・鍼灸院の先生方は柔道整復師という国家資格を持ち、接骨院(整骨院)・鍼灸院運営を通して保険の運用に携わっています。一方、介護事業では介護保険を運用する必要があり、また地域医療として地域に根ざした活動をしているので、認知度や見込み客、あるいは、ヘルパーさんなど従業員になる方を多く抱えている可能性があります。実は、接骨院(整骨院)・鍼灸院を活用した介護事業は、患者様に手厚いサービスが提供できたり、信頼を得ることができるのです。

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なぜ鍼灸院に介護を導入するのか?

 継続的なケアが必要な患者への対応

従来の鍼灸治療では、一定期間の治療を受けた後、患者は自宅でのセルフケアを行うことが期待されます。しかし、高齢者や身体障害者の場合、病状や体調が安定しないことがあります。そのため、継続的なケアが必要となります。

トータルな健康管理の提供

介護を導入することで、患者の健康状態を総合的に管理することが可能となります。鍼灸治療に加えて、身体機能の維持や日常生活のサポートを提供することで、患者の健康状態をより良いものにすることができます。

地域社会との連携強化

介護の導入により、地域の介護施設や医療機関と連携を図ることが可能となります。これにより、患者がより適切なケアを受けられるだけでなく、地域全体での医療・介護サービスの質の向上にも繋がります。

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介護と鍼灸院 併設で生まれるメリットは?

「サービス範囲の拡大」「人材の 有効活用」「収益性の向上」

通常のモノを売る方法とは違い、介護の世界では例えば飛び込み営業をいくら繰り返しても成果は得られません。利用者はどこにいるのでしょうか。それは、病院をはじめ老人福祉施設、ヘルパー、民生委員などの皆さんがご存じです。そういった方々とネットワークを築いておけば、そこから紹介がくるのです。

地域のなかで紹介のネットワークをいかにして築くのか、それが大きなポイントとなります。医療と介護は地域で連動して行われなければ、十分な医療サービスや介護事業は提供できません。そのなかに接骨院(整骨院)・鍼灸院業務も加わっていくことが望ましい方向だと思います。機能回復訓練指導員として、院に介護という事業を加える事により、医療保険請求の他に介護保険+ 支援費などが新たな財源として加えられます。

また、介護事業にはデイサービスとともに訪問介護のサービスがあります。この訪問介護分野のサービスは、事業を始めるにあたって初期の投資額が少なく済み、参入する際には頭に入れておきたいポイントです。もう一つのポイントとして、優秀な人材の確保ということを考える必要があります。先を見越して介護事業を取り込むことで、先見性と経営の堅実さという魅力を院に加えることができます。それをアピールすることにより、優秀なスタッフを集め、彼らがさらに患者様から信頼を勝ち得て、ファンを増やし、経営の安定に貢献するという好循環が生まれるのです。

鍼灸院に介護サービスを併設することで生まれるメリットは多岐にわたります。以下に、その具体的な利点を挙げてみます。

トータルケアの提供

身体のケアと心のケアの両立

鍼灸治療は身体の痛みや不調を緩和するのに効果的です。一方、介護サービスは日常生活の支援や心理的なサポートを提供します。これにより、患者は身体的な治療と日常生活のサポートを一箇所で受けることができ、心身のトータルケアが実現します。

 継続的な健康管理

鍼灸院と介護サービスの併設により、患者の健康状態を継続的にモニタリングし、適切な治療やケアをタイムリーに提供できます。これにより、病気の早期発見や予防が可能となり、健康維持が図れます。

患者の利便性向上

 ワンストップサービス

患者やその家族にとって、複数の施設を訪れる手間が省けるため、時間と労力を大幅に節約できます。特に高齢者や身体障害者にとって、移動の負担が軽減されるのは大きなメリットです。

 緊急時の迅速な対応

鍼灸院と介護施設が併設されていることで、緊急時にも迅速に対応できます。例えば、鍼灸治療中に体調不良が発生した場合でも、すぐに介護スタッフが対応することで、適切な処置を迅速に行えます。

専門的なケアの提供

専門知識の共有と連携

鍼灸師と介護スタッフが連携することで、専門知識の共有が進みます。例えば、鍼灸師は介護スタッフに対して患者の身体状態に関する情報を提供し、逆に介護スタッフは鍼灸師に対して日常生活の中での患者の様子を伝えることができます。これにより、より適切なケアと治療が提供できます。

 個別対応の強化

患者一人一人に合わせた個別対応が強化されます。鍼灸治療と介護の両方の視点から患者の状態を評価し、それぞれに適したケアプランを作成することで、個別ニーズに応じたきめ細やかなサービスが提供できます。

 家族の安心感

 家族の負担軽減

介護と鍼灸治療を一箇所で受けることができるため、家族の負担も軽減されます。介護と医療の両方のサポートを受けることで、家族は安心して大切な人を任せることができます。

 相談やサポートの充実

鍼灸院と介護サービスが併設されていることで、家族も気軽に相談やサポートを受けることができます。家族向けのカウンセリングやケア方法のアドバイスなど、包括的な支援が可能です。

地域医療との連携強化

地域包括ケアシステムへの貢献

鍼灸院と介護サービスの併設は、地域包括ケアシステムの一環として機能します。地域の他の医療機関や介護施設と連携し、包括的なケアを提供することで、地域全体の医療・介護サービスの質の向上に寄与します。

 地域住民への貢献

地域の鍼灸院が介護サービスを提供することで、地域住民の健康維持や福祉向上に貢献できます。地域住民が安心して生活できる環境を整えることで、地域全体の健康水準が向上します。

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鍼灸院に介護を導入する方法

専門スタッフの配置

介護サービスを提供するためには、専門の介護スタッフを配置する必要があります。介護士や看護師など、介護に関する専門知識を持ったスタッフを採用し、鍼灸治療と連携しながら患者のケアを行います。

施設の設備整備

介護サービスを提供するためには、施設の設備を整備する必要があります。車いす対応のバリアフリーな施設や、介護用具の備品などを準備し、患者の安全と快適なケアを実現します。

ケアプランの作成

鍼灸院に介護を導入する際には、患者ごとに適切なケアプランを作成することが重要です。患者の状態やニーズに合わせて、鍼灸治療と介護サービスを組み合わせた総合的なケアを提供します。

地域との連携強化

鍼灸院が介護サービスを提供する場合、地域の介護施設や医療機関との連携を強化することが重要です。地域の医療・介護ネットワークに積極的に参加し、患者のケアをトータルに支援します。

まとめ

鍼灸院に介護サービスを導入、併設することには、トータルケアの提供や患者の利便性向上、専門的なケアの提供、家族の安心感、地域医療との連携強化など、多くのメリットがあります。これにより、患者やその家族にとってより良いケア環境を提供でき、地域社会全体の健康と福祉の向上に寄与することができます。専門スタッフの配置や施設の整備、適切なケアプランの作成など、様々な取り組みが必要ですが、その結果、より多くの患者にとって質の高いケアを提供することができるでしょう。具体的な導入方法などにつきましては、無料相談ができる私たちにお気軽にご相談ください。

 

この記事の監修者

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中村 崇男

昭和44年東京生まれ。昭和63年都内整骨院を勤務し、東京柔道整復専門学校を卒業後、平成23年一般社団法人全国統合医療協会を設立。鍼灸師・柔道整復師の社会的地位と健康医療福祉の更なる向上を目標に幅広い分野で活動中。
一般社団法人全国統合医療協会理事長
公益財団法人明徳会清水ヶ丘病院理事長