【整骨院】交通事故患者の集客方法5選|高収益分野とされる理由も

2026.05.28
【整骨院】交通事故患者の集客方法5選|高収益分野とされる理由も

整骨院の経営においては、保険診療だけでなく、自費施術や特定分野の取り組みを組み合わせることで、収益の安定化や向上を図ることが重要です。

なかでも交通事故に関する施術は、ほかの施術分野とは異なる特徴をもっており、経営戦略の1つとして注目されています。加えて、施術単価の高さや患者さんの自己負担の少なさから「収益性が高い分野」とも言われています。

しかし、単純に交通事故施術を取り入れるだけでは十分な成果につながらず、適切な集客施策や体制づくりが欠かせません。

そこで今回は、交通事故施術が高収益とされる理由や、整骨院における具体的な集客方法について分かりやすく解説します。

1. 整骨院経営で「交通事故施術」が儲かると言われる理由

整骨院経営において、「交通事故施術(交通事故によって負った痛みや傷害に対する施術)」は、高収益分野の1つとして広く認識されています。

交通事故施術は、整骨院で一般的に行われる保険診療と比較して、単価や継続率、売上構造に違いがあり、適切に運用することで経営の柱となる可能性も十分にあります。

そこでまずは、整骨院において交通事故施術が収益性の高い分野とされる主な理由を解説します。

1-1. 施術の単価が健康保険より高いため

交通事故による施術は、自賠責保険が適用されるケースが多く、健康保険とは異なる算定体系で運用されます。

一般的な整骨院の保険診療では国が定めた点数表(1点=10円)で厳格に運用されますが、交通事故施術では自由診療に近い扱いとなり、単価は保険会社との交渉を踏まえて設定されます。

実務上は労災基準に近い水準で決まることが多く、健康保険と比べて2割程度高い単価となるケースが一般的です。そのため、1回あたりの売上が伸びやすく、同じ来院数でも効率的に収益を確保しやすいと言えるでしょう。

1-2. 患者負担が0円で継続率が高いため

健康保険が適用される通常の施術であれば患者さんの窓口負担は3割ですが、前述の通り、交通事故施術は自賠責保険が適用されるため、患者負担は発生しません。

患者さんにとって費用面のハードルが低くなるため、痛みの改善に向けて必要な期間しっかり通院しやすく、途中離脱が起こりにくい傾向があります。

結果として、1人あたりの通院回数が増え、顧客単価(LTV)の向上につながるでしょう。

1-3. 安定した売上を確保しやすいため

交通事故施術は初診時の評価や施術計画が重視されるため、初回の算定項目が比較的充実しやすい傾向があります。

また、事故によるケガは一定期間の通院が必要になるケースが多く、継続的な施術につながりやすい点も特徴です。さらに、複数部位の施術が必要となるケースもあり、施術単価 e通院期間の両面から売上が安定しやすい構造となっています。

そのため、整骨院にとって交通事故施術は収益計画を立てやすい分野の1つと言えるでしょう。

2. 交通事故施術を「取り入れるだけ」では高収益は見込めない!

交通事故施術は単価の高さや継続率の高さから、整骨院経営において収益性が高い分野とされています。

しかし実際には、メニューとして導入しただけで安定した集客や収益につながるわけではありません。むしろ市場環境を踏まえると、戦略的な取り組みがなければ埋もれてしまう可能性もあります。

その背景には、「競争環境の変化」と「患者数の減少」という2つの要因があります。

●整骨院数の増加による競争の激化

整骨院の施術所数は年々増加しており、現在は飽和傾向にあるとされています。2024年時点では柔道整復の施術所は50,924か所で、10年前と比較して約11.7%増加しています。

出典:厚生労働省「3 就業あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師及び施術所」

さらに、多くの院が交通事故施術に対応しているため、単に対応しているだけでは差別化が難しくなっています。結果として、集客面ではSEO対策や地域戦略など、明確な優位性づくりが求められる状況です。

●交通事故患者の減少傾向

交通事故の発生件数は長期的に減少傾向にあり、2025年度は前年比-1.3%、2024年度も前年比-5.5%と減少が続いています。自動車の安全性能向上や交通環境の改善により、今後も大幅な増加は見込みにくいとされています。

出典:公益財団法人 交通事故総合分析センター「交通事故発生状況」

そのため、限られた交通事故患者を複数の整骨院で取り合う構図となっており、単純な参入だけでは集客競争に勝ちにくい状況です。

このように、交通事故施術は収益性のポテンシャルが高い一方で、市場環境は決して拡大局面ではありません。そのため、導入後は「いかに選ばれる院になるか」という集客戦略や差別化施策が不可欠となります。

3. 整骨院における交通事故患者の集客方法5選

交通事故施術は収益性の高い分野とされていますが、実際に安定して患者さんを集めるためには、複数の集客施策を組み合わせることが重要です。

ここからは、整骨院が実践できる代表的な5つの方法を紹介します。いずれも単独ではなく、掛け合わせることで効果が高まるため、実施できそうな手法から進めていくと良いでしょう。

3-1. SEO対策

SEO対策は、「〇〇(地域名) 交通事故 整骨院」「むちうち 治療 〇〇(地域名)」など、組み合わせた関連キーワードでの検索結果で上位表示を狙う集客方法です。

広告費をかけずに継続的な流入を得られる点が大きなメリットで、検索上位に表示されれば継続的なアクセスが見込めるだけでなく、「その地域で交通事故対応に強い整骨院」として認知や信頼性の向上にもつながります。

また、上位表示させたいホームページには、症状・治療の流れ・費用・保険制度・通院期間など、患者さんが知りたい情報を網羅したコンテンツ設計が重要になります。情報発信を通じて専門性が可視化されることで、問い合わせや来院の後押しにもなるでしょう。

一方で、上位に表示されるためのホームページ・コンテンツ作成などにコストや手間がかかるほか、成果が出るまでに時間がかかるため、その他の短期施策と併用するのがおすすめです。

3-2. MEO対策

MEO対策は、Googleマップ上で「地域+整骨院」や「交通事故 整骨院 〇〇(地域名)」などの検索結果に上位表示させることで、来院につなげる集客方法です。交通事故患者さんは「今すぐ通える近隣の院」を優先して選ぶ傾向があるため、相性の良い施策と言えます。

MEO対策を進めるためには、Googleビジネスプロフィールを整備し、診療内容や交通事故対応の可否、施術内容などを正しく登録することが基本です。そのうえで、症状や対応事例、院の特徴などを定期的に投稿し、情報の更新頻度を高めるのもポイントとなります。

SEO対策と違って短期間でも反応が出やすい一方で、口コミの数や評価によっても左右されるため、運用型の施策として日々積極的に取り組む必要があることも覚えておきましょう。

3-3. 広告運用

広告運用は、リスティング広告やSNS広告などを活用し、短期間で交通事故患者の流入を獲得する集客方法です。

広告運用の最大のメリットは「即効性」で、広告出稿後はすぐに表示・流入が発生するため、SEO・MEOと比べて短期間で成果を実感できるでしょう。また、エリアやキーワードを細かく絞ることで、来院見込みの高いユーザーに限定してアプローチすることも可能です。

一方、競合が多い領域ではクリック単価が高騰しやすく、広告費が継続的に発生する点がデメリットです。さらに、広告から誘導するLP(ランディングページ)の内容次第で成果が大きく変わるため、単に広告を出すだけでは費用対効果が合わないケースもあります。

そのため、広告運用は「短期的な集客の補完施策」として位置づけ、SEOやMEOと組み合わせて活用することが重要です。

3-4. 院内ポスター・院内POP

院内施策は、既存患者への認知拡大を目的とした中長期的な集客方法です。待合室や施術スペース、ウィンドウサインなどに交通事故対応の案内を掲示することで、「この院は交通事故にも対応している」という認知を自然に浸透させることができます。

ほかの集客手法に比べて即効性は低いものの、既存患者さんが家族や知人へ紹介するきっかけにもつながります。視認性や設置場所を工夫することで、認知効果を高めることが可能です。

3-5. 紹介・連携(既存患者&異業種)

紹介 e連携(既存患者&異業種)は、安定した集客導線を作るうえで非常に重要な施策です。

既存患者さんに対して交通事故対応の認知を深めることで、家族や知人への紹介につながりやすくなります。

また、整形外科や弁護士事務所、自動車修理工場、保険会社などとの連携により、外部からの紹介経路を構築することも可能です。

いずれも信頼関係の構築が前提となるためほかの集客手法に比べて即効性は低いものの、長期的には安定した患者獲得につながる施策と言えるでしょう。

まとめ

整骨院における交通事故施術は、単価の高さや継続通院のしやすさから高収益分野とされており、経営の安定化にも寄与する領域です。

ただし、単純に交通事故施術分野を取り入れるだけでは成果は期待できません。競争環境や交通事故件数の減少といった市場背景を踏まえたうえで、適切かつ戦略的な集客施策が不可欠です。

交通事故施術の分野を強化し、安定した集客と収益基盤を構築したい場合は、専門的なサポートを活用することも有効です。

全国統合医療協会では、開業前の書類サポートや物件紹介から、開業後の運営支援まで幅広く対応しています。整骨院の開業を検討している方や、交通事故施術の分野を強化したい方は、ぜひ一度お問い合わせください。

この記事の監修者

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中村 崇男

昭和44年東京生まれ。昭和63年都内整骨院を勤務し、東京柔道整復専門学校を卒業後、平成23年一般社団法人全国統合医療協会を設立。鍼灸師・柔道整復師の社会的地位と健康医療福祉の更なる向上を目標に幅広い分野で活動中。
一般社団法人全国統合医療協会理事長
公益財団法人明徳会清水ヶ丘病院理事長