接骨院(整骨院)にサブスクの導入は必要?導入ポイントも紹介!
サブスクは、さまざまな業界で取り入れられているサービス利用の仕組みです。近年、サブスクを導入する接骨院(整骨院)が増えています。
サブスクの導入にはメリット・デメリットの両面があり、経営にプラスになることもあればデメリットのほうが大きくなるケースもあります。導入を検討する際は、サブスクを正しく理解して自院に合った方法を取り入れることがポイントです。
今回は、サブスクの概要と接骨院で導入されている主なサブスクモデルについて解説します。接骨院でサブスクを導入するメリット・デメリットと導入のポイントも紹介するため、ぜひ参考にしてください。
目次
接骨院(整骨院)で注目されつつある「サブスク」とは?
競合との差別化や患者さんの施術満足度を高めるために、自費メニューを導入する接骨院(整骨院)が増えています。自費メニューの導入に伴い、サブスクの導入も急増しています。
サブスクとは、サブスクリプションの略で一定期間または一定金額でサービスを利用できる仕組みです。「商品を購入して所有する」「1回ごとにサービス料金を支払う」のではなく、気軽に商品を試したり好きなタイミングでサービスを利用したりできることが特徴です。
サブスクと一口に言っても、さまざまなモデルが存在します。業界や経営スタイルによって相性がいいサブスクモデルは異なるため、まずはどのような種類があるのか知ることが大切です。
接骨院の主なサブスクモデル4つ
接骨院で導入されるサブスクモデルは、主に4種類があります。1つだけ取り入れることもできますが、必要に応じて複数のサブスクモデルを組み合わせたほうがよりメリットが大きくなるケースもあります。
まずは、サブスクモデルの特徴を種類ごとにチェックしてみましょう。
2-1. 回数券モデル
回数券モデルは、複数回分の施術チケットを事前にまとめて販売する方法です。施術料金が通常料金より安く設定されているため、患者さんはお得に施術を受けられます。
継続して利用する予定がある方や、お得に通いたい方におすすめのサブスクモデルです。バスの乗車券や施設などでよく見られる方法のため、サブスクへの理解度が低い方でも取り入れやすいと言えます。
回数モデルの具体例は、下記の通りです。
5回分(1回施術あたり10%オフ)
お試し回数券3回分
接骨院にとっては、継続して来院してもらえる点が大きなメリットです。有効期限を設定することで、来院間隔が空かないように調整しやすくなります。
2-2. 回数制限モデル
回数制限モデルは、患者さんが期間中に利用できる上限回数を決めておく方法です。上限の範囲内であれば、何度でも通うことができます。「月々定額制」と呼ばれることもあります。月に何回も通う予定がある方にとってお得な料金プランです。
回数制限モデルの具体例は、下記の通りです。
月額10,000円でプランA最大4回利用可能
月額20,000円でプランA+B最大6回利用可能
最大回数より少ない回数でお得度を実感できるように、施術料金と回数を設定する必要があります。お得になる可能性が高いほど、回数制限モデルを利用する患者さんは多くなります。
2-3. 定額通い放題モデル
定額通い放題モデルは、上限なく好きなだけ通える方法です。回数制限がないため接骨院に通う頻度が多い方ほどお得になります。慢性的な痛みの改善のために頻繁に通いたい患者さんにも適しています。
定額通い放題モデルの具体例は、下記の通りです。
月額30,000円で通い放題
接骨院の利益も考えて、月額料金は少し高めに設定しておくことがポイントです。赤字にならないように「1日の施術回数は1回限り」と明記しておきましょう。
2-4. 会員価格モデル
会員価格モデルは、会員の患者さん向けに施術料金を設定する方法です。事前に会員費を支払った患者さんは、通常よりお得に施術を受けられます。毎月1回メンテナンスのために利用するお客様に向いています。
会員価格モデルの具体例は、下記の通りです。
年間会員には会員価格を適用(1回施術あたり30%オフ)
会員価格モデルは、新規の患者さんよりリピーターの方向けです。会員になってもらうには、まずは患者さんとの信頼関係を築く必要があります。
接骨院でサブスクを導入するメリット・デメリット
サブスクを導入することにはメリット・デメリットの両方があります。上手く活用できればメリットが大きくなり、利益アップにつながるでしょう。
一方で、デメリットをカバーする対策が不十分だと、十分なメリットが得られなくなるため注意が必要です。
ここからは、接骨院でサブスクを導入するメリット・デメリットを詳しく解説します。
3-1. メリット
接骨院でサブスクを導入する主なメリットは、下記の通りです。
●患者さんが増える
サブスクは使い方によってはお得につながりやすいため、費用を抑える目的で利用を検討する方が増えます。メリットがあると解れば、他の接骨院から乗り換える方もいるでしょう。サブスクの導入は、他院との差別化につながる要素の1つです。
●継続的な施術が可能になる
接骨院の施術効果は、施術を継続するほど実感しやすくなります。利用の頻度が増えることで、身体の不調の改善がスムーズになります。腰痛や肩こりなどの予防効果も高められるでしょう。
●安定した利益につながる
患者さんの数や利用頻度が増えることは、利益の安定にもつながります。接骨院の急増や倒産数の増加が問題視される中で、利益の安定は重要な課題です。
3-2. デメリット
接骨院でサブスクを導入する主なデメリットは、下記の通りです。
●事務作業が増える
サブスクを導入すると、通常利用の方とサブスク利用の方で異なる事務作業が必要になります。手間が増えることや慣れるまでの戸惑いなど、経営者やスタッフにとって負担が大きくなる可能性があります。事前にサブスク利用の手順や対応をまとめておきましょう。
●予約が取りにくくなる
患者さんの数や利用頻度が増えることは、予約の取りにくさにつながるリスクがあります。サブスク利用の患者さんだけでなく、通常プランの患者さんや新規の患者さんも利用しやすいように、予約枠には余裕を持ちましょう。
接骨院でサブスクを導入する際のポイント3つ
サブスクの導入により他の接骨院との差別化や売上アップを目指す際は、成功につながるポイントを押さえておくことが大切です。
以下では、接骨院でサブスクを導入する際のポイントを3つ紹介します。
●顧客のニーズに適した複数のサブスクモデルを提供する
患者さんによってメリットが大きいサブスクモデルは異なります。多くの患者さんに利用してもらうには、ベストな選択ができるように複数のサブスクモデルを用意することがポイントです。
頻繁に通いたい方や月ペースで通いたい方など、患者さんの視点に立って導入するサブスクモデルを決定しましょう。
●押し売りはせずメリット・デメリットの両方を説明する
サブスクにはデメリットもあり、必ずしもすべての患者さんがメリットを得られるとは限りません。サブスクのメリットだけを伝えたり押し売りしたりすると、デメリットが生じた際に信頼関係が崩れる原因になります。
メリット・デメリットの両方を説明し、利用するかどうかの判断は患者さんに任せましょう。
●顧客がお得に感じる施術サービスを掛け合わせる
接骨院のサブスクは、1回あたりの施術料金が高くなりやすいメニューと掛け合わせることで患者さんはお得に感じやすくなります。お得度が大きいと利用を検討する方が増えるため、サブスクの導入が成功しやすくなるでしょう。
例えば、症状の早期改善の他、筋肉へのアプローチ・引き締めなどが期待できるような機器を使った施術は、1回あたりの施術料金が高くなる傾向にあります。さらに顧客ニーズが幅広く、サブスクとの相性も抜群です。
医療機器メーカーが製造している「ELbio」は、筋力アップ&痩身に効果が期待できる医療機器です。インナーマッスルとアウターマッスルを同時に鍛えられます。
全国統合医療協会では、その他医療機器も豊富に取り扱っています。患者さん一人ひとりのコンセプトに合った提案ができるように、高性能な医療機器の導入も検討してみましょう。
まとめ
近年、回数券モデルや会員価格モデルなどのサブスクを導入する接骨院が増えています。
サブスクの導入は、「患者さんの数が増える」「利益が安定しやすくなる」などのメリットがあります。一方で、「事務作業が増える」「通常予約が取りにくくなる」などのデメリットもあるため注意が必要です。
全国統合医療協会では、サブスクの導入メリットの説明や「回数券はクレジットカードが使用できない会社がほとんど」といった問題点に関する相談にも対応しています。
接骨院経営やサブスク導入の不安要素を一緒に解消したり、ご要望に合わせて設計提案したりすることもできるため、お気軽にお問合せください。
この記事の監修者