【新規顧客・リピーター別】整骨院で有効なマーケティング戦略全10選

2025.11.28
【新規顧客・リピーター別】整骨院で有効なマーケティング戦略全10選

近年、整骨院は利用者のニーズが多様化し、幅広い年代の人がさまざまな目的をもって利用するようになりました。しかし、そのぶん競合店も増加しており、マーケティングの重要性が高まっているのが実情です。

整骨院の経営を安定させるためには、新規顧客の獲得とリピーターの定着をバランス良く進めることが欠かせません。その実現には、整骨院ならではの強みを活かしたマーケティング戦略が重要となります。

そこで今回は、整骨院におけるマーケティングの重要性から、新規顧客とリピーターそれぞれに有効となるマーケティング戦略計10種類を詳しく紹介します。

1. 整骨院でマーケティングが重要な理由

かつて整骨院は「開業すれば儲かる」と言われていた時代もありました。しかし、現在はただ整骨院を開業しただけでは成功には結びつかず、むしろ廃業のリスクを抱える状況となっています。

厚生労働省の調査によると、2024年度の柔道整復師数は78,666人と前回調査から1.3%増となりました。一方で、施術所数は50,924か所でほぼ横ばいとなっており、 柔道整復師は増えているにもかかわらず整骨院は開業と廃業が拮抗していることが分かっています

出典:厚生労働省「3 就業あん摩マッサージ指圧師・はり師・きゅう師・柔道整復師及び施術所」

特に都市部では競争が激化しており、経営は一段と厳しいのが実情です。今後は単純に技術を磨くだけでなく、 効果的なマーケティング戦略を導入して差別化を図ることが、生き残りをかけた大きなカギとなる でしょう。

2. 【整骨院】新規顧客を呼び込むマーケティング6選

整骨院のマーケティング戦略を考える際は、まず顧客を「新規顧客」「リピーター・休眠顧客」に分けて設計することが有効です。

ここでは新規顧客の呼び込みに有効なマーケティング施策を6つ紹介します。

2-1. ターゲット・ペルソナを明確にする

集客の第一歩は、「誰に向けて施術を提供するのか」をはっきりさせること です。

最初は「肩こりや腰痛に悩む40代会社員」といった大まかなターゲット層を考えるだけでも十分ですが、それだけで得られるのは施術方針に目安にとどまります。より効果的なのは、年齢や家族構成、生活環境、収入などを細かく設定したペルソナ(人物像)をつくることです。

ペルソナの設定例
  •  ● 45歳のサラリーマン
  •  ● 妻と子ども2人の4人で駅前の分譲マンションに住んでいる
  •  ● 世帯年収は1,000万円
  •  ● 家計は妻が管理しており、自由に使えるお金は月10万円程度
  •  ● 40歳から腰痛に悩まされており、自分に合った整骨院を転々としている

上記のように、具体的な人物像を共有すれば、スタッフ全員が同じ視点で接遇やサービス改善に取り組めるようになり、顧客満足度の向上につながるでしょう。

2-2. 競合分析を行う

ターゲットとペルソナを明確にしたら、次は競合分析を行いましょう。

まずは近隣の整骨院を調べて、「強みとする施術・サービス」「価格帯」「集客方法」を洗い出します。 自院に取り入れられる部分は参考にしつつ、他院にはない自院ならではの強みや差別化ポイントを打ち出すことで、「選ばれる理由」をつくることが可能 です。

また、競合は整骨院だけとは限りません。ペルソナがよく利用する人気店の雰囲気やサービスから学べる点も多くあります。「なぜその店に惹かれるのか」を探ることで、整骨院の運営に活かせるヒントが得られるでしょう。

2-3. ニーズに合った施術メニューを展開する

整骨院のマーケティングにおいては、地域の住民がどのような不調や悩みを抱えているかを把握し、そのニーズに合わせたメニューを用意することも当然ながら重要です。

施術メニューは、「ペルソナが望んでおり、自院だからこそ提供できるもの(他院では提供していないもの)」を重視し、オリジナル性のあるものを考えると良いでしょう。腰痛や肩こりなど一般的な症状に加え、産後骨盤矯正や姿勢改善プログラムなどターゲット別のメニューを展開すれば、新規顧客の来院動機をつくれます。

時代や生活習慣の変化に合わせた柔軟なメニュー構成が、選ばれる整骨院への第一歩 です。

2-4. SEO・MEO対策を行う

SEOとは「検索エンジン最適化」、MEOとは「マップエンジン最適化」を意味し、いずれも検索結果で上位表示させるための施策です。

地域に根差したサービスを提供する整骨院とSEO・MEO対策は、相性が抜群です。 インターネット検索で「地域名+整骨院」と調べる人は多く、SEO対策は欠かせないと言っても過言ではないでしょう。

また、MEO対策においては、Googleビジネスプロフィールに寄せられた高評価の口コミが新たな来院を後押しすることも少なくありません。口コミの積み重ねは信頼性を高め、集客効果を大きく左右するものでもあります。日頃からお客さんとの関係性を大切にしながら、自然に良い評価を得られる工夫を凝らすことが大切です。

2-5. オンラインプレゼンスの強化を図る

整骨院で新規顧客を効率良く集めるためには、オンラインプレゼンスの強化も欠かせません。オンラインプレゼンスとは、オンライン上の存在感、つまりネット上で自院がどの程度、どのように認識されているかを指します。

オンラインプレゼンスの強化には、 XやInstagram、YouTubeなどのSNSを活用した情報発信が有効 です。専門知識を交えたお役立ち情報や院内の雰囲気、イベント・キャンペーン情報など、その内容は多岐にわたります。

なお、SNS集客は短期間で成果が出るものではありません。たとえ最初は閲覧数が少なくても、継続して発信を続ける姿勢が重要です。

2-6. イベントやキャンペーンを企画する

体験会・健康セミナーイベントや初回割引キャンペーンなどは、多くの人に整骨院を知ってもらうきっかけをつくるのに効果的です。

特に、地域住民を対象とした無料相談会やワークショップは潜在的なニーズをもつ人にしっかりアプローチできます。 イベントで築いた接点を次回予約につなげられれば、一度きりで終わらない顧客関係を構築できる でしょう。

3. 【整骨院】リピーターを増やすマーケティング4選

整骨院の経営を安定させるためには、新規顧客の獲得だけでなく、リピーターをいかに増やすかが大きなカギとなります。継続的に通ってもらうことで、患者さんとの信頼関係が深まり、紹介や口コミにもつながるでしょう。

ここからは、リピーターを増やすために有効な4つのマーケティング施策を紹介します。

3-1. その場で次回予約を取ってもらう

リピート率を高めるための最も基本かつシンプルな方法は、来院時に次回の予約を取ってもらうことです。施術直後は「また来たい」という意欲が高まるタイミングであるため、その場で次回日程を提案するとスムーズに予約につながります。

その場で次回予約を取ってもらうためには、漠然と「また来てください」と伝えるのではなく、 「●日後が理想的です」と明確に伝えることがポイント です。自然な流れで次回予約を促すことで、お客さんも習慣として通いやすくなります。

3-2. 予約の仕組みを簡素化する

予約の取りやすさも、リピート率に直結します。

スマホが普及した近年では、画面操作のみで簡単に予約できる環境が当たり前になりつつあります。電話予約のみでは不便に感じる人も多いため、 LINE予約やWeb予約システムを導入するのがおすすめ です。

24時間いつでも手軽に予約できる仕組みを整えておけば、お客さんが思い立ったタイミングを逃さず予約してくれる可能性が高まります。キャンセルや変更も簡単に行えるようにすることで、利便性を高め、来院のハードルを下げられるでしょう。

3-3. 新たなサービスを定期的に取り入れる

新しいサービスやメニューを定期的に導入することも、リピーターを飽きさせない工夫の1つです。

例えば季節に合わせた姿勢改善プログラムや、ストレッチ指導の追加、短時間で受けられるクイック施術などを提供すれば「また試してみたい」という気持ちを引き出せます。

お客さんに常に新しい価値を感じてもらうことで、来院のモチベーション維持につながり、長期的な関係性を築くことができます。

3-4. ハガキやダイレクトメールを送付する

直接的なコミュニケーション手段として有効なのが、ハガキやダイレクトメールの送付です。誕生日や季節の挨拶といった節目にメッセージを届ければ、患者さんに「気にかけてもらえている」と感じてもらえます。

また、 ハガキやダイレクトメールはしばらく来院が途絶えている休眠顧客へのアプローチにも効果的 です。「お得なキャンペーン」や「新メニュー開始のお知らせ」といった内容を盛り込むことで、再来院のきっかけをつくり出せるでしょう。

まとめ

整骨院の経営を安定させるには、新規顧客の獲得とリピーターの増加に向けたそれぞれのマーケティングに取り組むことが重要です。これらの施策は、整骨院の信頼性や評判を高めることにも寄与するでしょう。

全国統合医療協会では、整骨院の開業準備から経営改善まで幅広くサポートしています。「集客がうまくいかない」「リピート率を改善させたい」などと悩んでいる方は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

この記事の監修者

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中村 崇男

昭和44年東京生まれ。昭和63年都内整骨院を勤務し、東京柔道整復専門学校を卒業後、平成23年一般社団法人全国統合医療協会を設立。鍼灸師・柔道整復師の社会的地位と健康医療福祉の更なる向上を目標に幅広い分野で活動中。
一般社団法人全国統合医療協会理事長
公益財団法人明徳会清水ヶ丘病院理事長