【整骨院の経営】交通事故のよくある相談「過失割合」って何?保険会社の言うことは絶対?

22-05-26 経営関係

★弁護士監修
★患者さんとの話題にご活用ください!!

交通事故はできれば遭いたくないものですが、自分がどんなに気をつけていても、相手の不注意などから不幸にも巻き込まれてしまうことがあります。弊所にも、交通事故の被害に遭われた方からよく相談をいただくのですが、その中でよくあるトラブル、「過失割合」についての説明とポイントを解説いたします。

■過失割合とは?

発生した事故における「自分の過失(責任)」と「相手の過失(責任)」を割合にしてあらわしたものを指します。例えば、「自分が信号待ち停車中に、相手の不注意で後方から追突」という事故状況であれば、基本的に過失割合は0対100で相手が全面的に悪いということになります。

しかし、事故状況は様々ですので、双方が走行中などであれば10対90や20対80など、被害者であるご自身にも過失がつく可能性があります。過失があるとされた場合、被害者側であっても「過失相殺」により責任を取ることになります。過失相殺とは、受け取れる損害賠償金から、認められた過失割合の分が減額されてしまうことをいいます。

例えば、損害賠償金の合計が300万円、過失割合が30対70とすると、300万円 × 30% = 90万円となり、この90万円分が300万円から過失相殺により減額されて最終的に受け取れる金額は210万円となります。

 

■過失はどうやって決めるの?どういう場合に過失があると言われるの?

過失割合は、事故態様ごとに、過去の裁判例を基準にして算定します。ただし、事故態様は「全く同じ」ものは存在しないため、事故ごとに状況を精査していく必要があります。

また、過失割合の修正要素というものが存在し、例えば年齢や、事故の時間帯、方向指示器の使用有無、超過スピード・・・等々によっても過失割合は修正されるため、専門性も高く、一般の方では理解が困難な内容になっています。

 

■過失割合に関する注意点

保険会社の言っている過失割合が絶対に正しいとは限りません。加害者側の保険会社は、加害者の過失を少しでも低くなるように進めるのが一般的です。

また、双方の主張の食い違いが見過ごされているケースなども多々あり、不適切な過失割合になってしまっていることもあります。

しかし、前述の通り、過失割合については専門性も高く、おかしいな?と気づくこと自体が難しく、保険会社の主張のまま、和解に至っているケースも見受けられます。

 

■まとめ

過失割合は、最終的に受け取れる損害賠償金に大きく影響し、保険会社の言っている過失割合は絶対ではありません。

しかし、専門性が高く、一般の方が判断するには非常に難しい内容になっています。事故に遭われ、過失割合がついてしまっている場合は、まずは専門家である弁護士に相談することをお勧めします。

 

—–
監修:工藤法律事務所
相談窓口TEL:0120-951-695
ホームページ
https://bit.ly/36PRoZp